BRM608宇都宮400牛久発 後編です。



 写真 2013-06-08 20 41 20

■~PC5
さて、折り返しだ―!と思って漕ぎだしてから気がつくのは、鶴カントリーの登りを逆から登りなおさなくてはいけないということ。
逆走とは言えここはあのジャパンカップのコース。
当然、楽しい!w
帰りもダンシングでガンガン登って越えてしまいました。馬鹿です。


この区間はかなり余裕を持って走ることが出来ました。
暗くなってきたのでサングラスをクリアレンズへと交換し、ライトを点灯させます。



PC5 20:44

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気温が下がってきたのでしっかりとした食事を取ります。
PC5までの走行中「次はセブンイレブンだから、この間の帰れま10でやってた牛カルビ丼食べたいなー」とエンドレスで思っていたら、最後の一個が残っていたので速攻で確保。
大変おいしゅうございました。



 ■~PC6

さて、ここからは下り基調でPC2だった日立へと下っていきます。
ところがここでもちゃんと380mの伴睦峠が組み込まれています。
この辺りから、AJ宇都宮女王様のドS度に薄々気がつきはじめます… 


写真 2013-06-08 21 17 07

本当に真っ暗な伴睦峠、ひたすらダラダラと続く登りをゆっくりと登ります(上の写真よりは見えてます)。
この辺りから人っ子一人いなくなったので、独り言が始まりましたw
誰か通りがかりの人が見たら完全におかしい人だったと思います…w
 

 

頂上を越えた時、ふっと視線が上に上がりました。
250km以上走ってきて真っ暗な峠道、ライトが照らす路面をじっと見つめながらハンドルにしがみついていた長い時間の後に見えたのは…一面の星空!
思わず「うわー!」と声に出していたような、いないような…
出してました。
本当に綺麗でした。しかもそのまま緩い下り坂へと入っていくんです。
星空を眺めながらゆっくりと下っていく時間は本当に感動的で「あー、このブルベに参加してよかったー」と思ったのを覚えています。

 
 
そこからはゆるゆるとしたダウンヒルが5kmほど続き、またアップダウンの区間を経て、いよいよ日立へと戻って来ました。



PC6 0:06

ついに日を跨いでしまいました。

写真 2013-06-09 0 09 02


ここから本格的に寒くなってきたので、暖かいお茶とたこ焼きで熱を補給します。 
とは言え、これは焼け石に水でした…

 
■~PC7


実はPC6の少し手前から霧が出ていたんですが、日立まで降りれば大丈夫かな、と思っていました。
ところがどっこい、霧はどんどん濃くなっていきます。
視界は5mほど。
アイウェアも水滴がついて曇ってしまうので外し、Edge500に描かれる一本線と路面に微かに見える白線を頼りに進みます。



本当の恐怖は、視界ではありませんでした。
霧でぐっしょりと濡れた夏用ジャージとアンダーウェアと、予想以上に低下した気温(あとで見たら12度まで下がっていました)のせいで、恐ろしく寒いのです。
最初は自分の息で手や顔を暖めながら進むのですが、20分もすると、自分の息からも暖かさを感じなくなってきました。
これは、マズイ。
本当にヤバい。下手したら6月に凍死?
でも20km/hも出すと寒くて寒くて、もう一歩も進みたくない。そんな状況。
とにかく次にコンビニを見つけたら入ろう、とひたすら念じながら漕ぐのですが、コンビニって探してる時に限って無いんですよね…
ブルブル震えながら、ゆっくりと這うように前進を続けます。

 
もう本当に死ぬ、と思った所で、ようやくセブンイレブンを発見。
店先で29erのMTBとクロスバイクで参加してらっしゃった二人組の方が仮眠をとろうとしていました。
凍りかけている事情を話すと一人の方が「予備のジャケット貸しましょうか?」と言ってくださいました。
天からの助けか…この人は神か、と思ったのですが、これはそもそも僕の準備不足で引き起こした事態。
ブルベは自己責任。自分で完遂しなくては!という変な意識が邪魔をし、気がついたら「大丈夫です!なんとかします!」などと口走っていました。
多分あの時の方がこれを読んでくださることは無いと思いますが、本当にお心遣い嬉しかったです。ありがとうございました。


 
さて、ここで判断を間違えるとDNF間違い無しです。
最初はカイロを使おうと思っていたんですが、こんな季節にあるはずもなく。
そもそも防寒対策としてはその程度では駄目な感じ。
そこで、紳士用の下着用シャツ二枚とソックスを購入。
ジャージの下にシャツを着こみ、体幹の熱を逃がさないように。
長めのソックスを伸ばすことでふくらはぎまでを保温することにも成功。
その状態でセブンイレブンのコーヒーで即効性のある熱を体内に入れ、さらに手持ちの補給食を全て食べることで身体で熱を作れるようになるはず… 



 
40分ほど後、ついに復活を遂げました。
早速セブンイレブンを出ます。
まだ肌寒いものの、下りでスピードが出てもなお身体の芯は暖かい。
これなら行ける!

それまでの苦労が嘘のように、あっという間にPC7へと到着しました。

PC7 3:15

写真 2013-06-09 3 16 20


ここでも補給を多めに取り、とにかく体温のためのカロリーを摂取します。
もうここまで来れば、時間を気にする必要はありません!

 

■~GOAL


PC7を出発し、あと少しだとウキウキ気分の僕の前に突如壁が立ちふさがります。


道祖神峠。


たかだか3kmちょっとの峠。
ところが、これがエラくキツい。
なんでこんなにキツイんだ、と思ってふと看板を見ると、11%の表記が。


11%!?

 
350km走ってきたところへの11%は、効きます。
恐ろしく効く。なにせ9%~11%の坂が頂上までずっと続く。
インナーローでもギリギリ…
それでも比較的短いのが救いだった。

ちなみに、この峠の入口で先ほどお世話になったMTBの方がパンクしてしまったようでした。
「パンクですか?」と声をかけるも、よく考えたらMTB用の装備なんて一切持ってないし、あちらの方が圧倒的に手慣れたランドヌールだと感じ、そのまま一礼して通りすぎます。



なんとか道祖神峠を登り切ると、当然下ります。
これがまたものすごい下りで、 ブレーキングポイントを間違えると谷底に真っ逆さま…といった感じ。
フラフラで眠りかけてるランドヌールもいるだろうに、コース終盤にこの下りをぶつけてくるとは…やはりドSに間違いない、と一人納得しながら下ってゆく。
確かにスピードが出る楽しい下りなのですが「ここで事故ったら全部パーだぞ!」という意識があり、ブレーキングをかなり多めにかけて安全マージンを大量確保しながら下りました。
これがブルベ、だと思います。多分。



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下りきったところで夜が明けました。
あとはもう本当に平坦だけ。

ここで急いでもしょうがない、と上ハンを持ちながらしっかり進みます。





残り14km地点で、ふっと時計を見ると…


5:25。


…30分で14km走れば、22時間切れる?




急に22時間を切りたい、という気持ちが湧いてしまった僕。



あと14kmを平均時速28km/hで走れば良い。 


サイクリングロードなら簡単だけど、公道で、しかももう使い切った脚で、間に合うだろうか?



でも、やってみたい。



下ハンを握りしめて、漕ぎだします。

このブルベは序盤から信号が少なめだったので、復路ももちろん同じ。

結構いいペースで進む。
平地では30km/hを維持できている。 


しかし勿論信号では停まる。どんなに急いでいても、赤信号を無視する自転車乗りは駄目。

ちょっとした登り坂もある。ここでさっきの道祖神峠が効いてきて、一気にペースが落ちたりする。



それでもなんとか踏んで踏んで、ついにゴールが見えてきた!
時計は見ない。とにかく危険走行でないように、最後まで周りを見ながら走ります。

ゴールである旅館脇の柵に自転車を置き、中に飛び込む。
息を整えながらブルベカードを渡して、時計を見ると…




6:55!




残念、22時間ジャスト!


それでも初参加で24時間かからなかった。貧脚の僕としては万々歳。
それよりも、ちゃんと完走できたこと、それが一番嬉しいです。


 
熱いお味噌汁をいただき、ホッと一息。
興味本位で一番早かった方のタイムを聞くと、17時間半を切っているとか。
次元が違うなぁ…と思いながら、味噌汁を啜ります。生き返ります。

 

旅館のシャワーを使わせて頂けるというので、お言葉に甘えてシャワーを浴びていると、そこに先ほどのMTBとクロスバイクの二人組の方が。
本当に速い人達だなぁ…としみじみ思いました。 
(追記:多分ふぃりっぷさんです)






400kmを走って、これまでの200kmや300kmが如何に簡単だったかを思い知らされました。
やはり27時間も走行するとなると、環境の変化や疲労、睡魔と戦わなくてはいけない。
そういったものと対峙してこそ、本当のブルベなのかもしれないと感じました。
僕はまだまだ、ランドヌールにはなれそうにないです。





それでも、本当に楽しい400kmでした!